結婚するしないは、イヤホン派かスピーカー派かというのと同じこと【同性婚】
わたしとワイフ(日本人女性)は2014年1月にカリフォルニアで入籍しまして、現在はハワイ州に住んでいるという、
いわゆる「海外逃避行組」(へ?誰が言ってんだよ)
ではありますが、将来は日本に帰ってきたいという思いもあるので、日本のLGBT事情もどんどん理解や法整備が進んでほしいと心底思ってます。
で、中でも同性婚の合法化がとにかく大きな鍵だと考えてます。
- 「結婚してもしなくても論」押しのあなたへ
- 結婚するかしないかは、イヤホンとスピーカーの違いに似ている
- 「選択肢がない」ことは夢も持てないということ
- まずは当事者が必要性を示すことで理解を広めること
- パートナーシップ登録から同性婚合法化までの道のり
「結婚してもしなくても論」押しのあなたへ
「結婚してもしなくても、形にこだわらなくても、ふたりが幸せならいいじゃん」
えぇ、えぇ、その考えもある思います。
でもですね、
選択肢がある状態で「しない」と決めることと、選択肢がない状態というのはまた別の話なんですよ。
結婚するかしないかは、イヤホンとスピーカーの違いに似ている
何がイヤホンかスピーカーなのかと言いますと、
あなたは「人類史上最もIQが高い人間(ギネス認定)」と言われるマリリン・ボス・サバントという女性、ご存知ですか?
日本のテレビでも紹介されていたので、知ってる方も多いと思います。
マリリンさんはIQ228(ちなみに東大生の平均IQは120だそうです)というとんでもない頭脳をお持ちで、その人並み外れたIQを「人生相談」という形で生かしておられます。
彼女の的をえた回答が人気なのだそうですが、その相談の中にこんなものがあったそうです。
<相談内容>
「ドライブ中にイヤホンで音楽を聴いていたら母親に注意されました。クラクションやサイレンの音が聞こえないからって。でも、ラジオを大音量で聴いても同じじゃないですか?」
<マリリンの回答>
「〜前半省略〜 もしあなたが本当にイヤホンもラジオ大音量も同じだと思っているなら、イヤホンで聴こうとはしないでしょう。あなたははっきりと別物だって思ってるのよ。」
たしかに。
で、わたしは同性婚でも同じことが言えると思うんです。
どういうことかというと、
同じ曲をスピーカーとイヤホンで聴くとするじゃないですか。
同じ曲なんで、どうやって聴いても同じ曲は同じメロディーですよね?
でも、スピーカーで聴く良さと、イヤホンで聴く良さって全く違います。
音楽が好きな人ならなおさらその違いがわかると思います。
たぶんイヤホン派の人には、
イヤホンしてめっちゃcoolなベースラインをじっくり聴くのが良いんだよ〜、スピーカーでは全ての良さが楽しめないんだよなぁ〜、という感じの意見があって、
スピーカー派の人には、
大音量で全身で音を感じながら聴くからこそ、その曲の良さがわかるんだよなぁ〜、とかいう意見があると思うんですよね。
お互いにどちらの選択肢も選べる状態で、自分が幸せを感じられる方法を選んで楽しんでいる。
つまり、結婚もそんな風なことであってほしいんですよ。
みんなどのようにパートナーとの関係を楽しむか「選択肢がある」状態で、自分たちが幸せだと思う方法を選んでパートナーとの人生を楽しめる、そんな風であってほしい。
結婚しない派は、
結婚という形にこだわる必要ないし、それぞれ資産も個別に管理したいし、ふたりのペースでただ一緒にいられたら一番いい、という感じの理由があるでしょうし、
(すみません、結婚したくてしてる派なんで想像ですが)
結婚する派は、
これから子供も欲しいし、行政や税金の手続き、お金の管理なんかも"ふうふ"としてやりたいし、ふうふになって家族を築いて行きたい、というような理由があるでしょう。
ちなみにわたしたちの場合は、もう一緒に居たすぎて、家族になりたすぎて・・・
(あ、聞いてないか・・・)
とにかく言いたいことは、
仕事よりも、お金よりも、愛するパートナーがいて、ふたり関係が安定していること、二人で将来の楽しみを一緒に考えられることほど、人生を充実させる薬はないと思うのです。
「選択肢がない」ことは夢も持てないということ
そこに選択肢がない時、人間って夢を思い描いたりもしないものです。
だから、日本で生きているLGBTQ+の方で「家族を持つこと」をハナから考えていない人もいます。
あなたの周りにもいるかもしれませんね。
でも、そのうちの多くの人たちは「考えていない」のではなくて、「考えても叶わないこと考えても仕方ないよな、無駄だよな」と考えてしまっているだけだと思うのです。
期待して叶わない苦しさってとってもつらい。だから考えない。
だけどね、いつか心から愛するパートナーができたとき、考えないなんてことができなくなるもんなんです!
経験者は語ります。笑
そのために、あなたがLGBTQ+コミュニティできることを今から考えてみませんか?
まずは当事者が必要性を示すことで理解を広めること
現在日本では、
渋谷区、世田谷区、中野区(東京都)、宝塚市(兵庫県)、伊賀市(三重県)、那覇市(沖縄県)、札幌市(北海道)、福岡市(福岡県)、大阪市(大阪府)
で、同性パートナシップが認められていますが、LGBT当事者の方の中には、この地区に住んでいても、「別にパートナーシップ申請しなくてもいっか」と思っていらっしゃる方がたくさんいらっしゃるようです。
地区だけで認められても、結婚という形にはならず、結局戸籍とか提出する書類とかには「未婚」って書かなきゃ行けないし、何も変わらないでしょ、
という考えもあるからかもしれません。
「同性パートナーシップが地域で認められていること」と
「同性婚が合法になること」は
たしかに全く違います。
でも、こういう条例レベルでたくさん需要があることを示さないと、それ以上の段階、つまり都道府県レベル、国レベルでの変化を起こすことが難しくなってくると思うのです。
わたしは大阪ですが、残念ながら大阪市では無いので今の所パートナーシップ制度はなく、日本で申請することはできませんが、自分の住んでる市で申請可能になれば、ぜひ奥さんと一緒に申請に行きたいです。
(同性パートナーシップは、カップルのどちらかがその市に戸籍を置いていれば申請可能です)
可能地区に住んでいるカップルの方で、今迷っている方がいらっしゃるなら、ぜひ申請をしてほしいです。
結婚したいと思っている、家族になりたいと思っている同性カップルがたくさんいることをぜひ示してほしいです。
パートナーシップ登録から同性婚合法化までの道のり
ここまででいろいろ言いましたが、同性パートナシップが認められ始めたことは、
非常に大きな一歩だということは間違いありません。
ただ、ここから国レベルにまで持っていくには、もっともっと「必要性を示していく」ことが大切だと考えています。
当事者の方々が、一人でも多く「自分一人の力なんて」と思わずに、自分の意見を話してくれること、そしてAllyのみなさんが一緒に必要性を人から人へ伝えていただけることで、少しずつ少しずつ世界は変わって行きます。
わたしももっともっと自分の経験や意見をいろんな場所で話します。
あなたも、ぜひまずは周りの一人から伝えることを始めてください。
日本でも全ての人に結婚が認められるようになるまで、わたしはそう遠く無いと信じてます!