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【National Coming Out Day】10月11日に向けてカミングアウト経験者が伝えたいこと

まだ早いですが、10月11日は「National Coming Out Day」だそうですね。

 

当日が来る前に、カミングアウト経験者として思うところをお伝えします。

 

 

「カミングアウト」という言葉がなくなる日

わたしたちの次の世代くらいには、この言葉がなくなればいいですね。

まだ同性婚ができない日本では、次の世代よりもう少し時間がかかるかもしれませんが、

すでに結婚できる国から、徐々に意識が変わって来ると思います。

 

特に欧米のトランスジェンダーの方なんかは、カミングアウトというか、物ごごろついたころから自分の本来の性でいることをもう親がわかっていて、親子で自然に話をしてきた、というケースも多くなってきているようです。

治療法も確立され、すでに経験されている先人たちがたくさんいらっしゃることもあり、情報も増えてきたので、親も対応しやすくなったということもあるかと思います。

 

日本もLGBTQ+全ての人が、さらっと自分のことを話せる環境に変えて行きたいですね。

 

カミングアウトの良いこと・悪いこと

わたしはレズビアンとして、親、友達、会社の同僚、クライアントさんなどなど、

出会ったいろんな人に自分がゲイであることをカミングアウトしてきました。

 

わたし自身の経験上、カミングアウトして起こる良いことは、

「もう嘘をつかなくていいという安心感」

「セクシャリティに関係なく自分を想ってくれている人がいることを知れる幸せ」

 

逆に、カミングアウトして起こる悪いことは、

「特になし」です。

 

[追記:10/09/2018]

※よくよく考えたら「特になし」ではなかったので、訂正と追加を書かせてもらいました。

 

 

↑ の通りですが、カミングアウトによって家族や友達と疎遠になってしまう人もいることを考えれば、むやみにカミングアウトすることが良いとは思いません。

 

良くも悪くも自分自身の気持ちや、取り巻く状況が少し変化して行くので、

自分の「覚悟」ができてから言えばいいのです。

 

 

カミングアウトは生きている限り続く

カミングアウトって1回伝えて、はい、終わり、ではないんですよね。

 

例えば、宇宙に全く興味ない人が、ある日突然「銀河系の成り立ちの話」を聞いても、きっと次の日には

「えーっと、なんだったけ?」てなると思いませんか?

 

それと同じように(かどうかはわかりませんが)

見た目どこにでもいるストレート女子に見えるわたしから、ある日突然

「わたしはレズビアンです。パートナーは女性です」と聞かされた人は、まさか想像もしていないことを聞かされているので、1回聞いただけで消化するのは難しいです。

 

親、友達、誰に対しても、理解してもらえるまで、ゆっくりコツコツと伝えて行く根気がいるので、

周囲との関係を自ら悪くしないためにも、悩んでいるなら自分の「覚悟」ができたタイミングで、自分が信頼できると想った人にだけカミングアウトするのが良いと思ってます。

 

わたしはアメリカから一時期戻ってきて、数年日本で暮らした時期に、LGBTの存在を知ってほしいという思いと、自分としてもできるだけパートナーの存在について嘘をつかないで生活できるようにという思いで、できる限りカミングアウトするように心がけていました。

仕事上でも、個人的な話をするようになった相手には「同性のパートナーがいる」ことを隠さずに伝えていました。

 

経験上、95%くらいの人が数秒止まって「え???」とはなりますが、びっくりしながらも受け入れようという態勢になってくれました。

で、「レズビアンの子に初めて会った!」と言われる率、日本では100%でした。

これを聞くたびに「あ、もっといろんなとこでオープンに話さないといけないな」と勝手に使命感に浸ってました。笑

 

 

そして、有名人で誰もがあなたのことをセクシャリティも含めて知っている、ということでもない限り、日常を生きているだけで、どこかしらで新しい人に出会う機会があるので、その度にカミングアウトを考えることになります。

そういう意味でも「カミングアウト」は一生続きます。

 

 

わたしがカミングアウトする理由

日本には「レズビアンに会ったことがない人が多すぎる」からです。笑

「友達に男性のゲイの子いるよ!」というのはよく聞くのですが、レズビアン率がどうも低い。

女性の方がカミングアウトしにくいのかなぁと思ったので、特にカミングアウトして失うものがないわたしが率先してオープンになろう、というのがわたしがカミングアウトする理由です。

 

あと、嘘つくのがしんどい

まだオープンになりきれなかった時期、パートナーが男性であるかのように適当に話をしていると、1回ついたその嘘が、後々どんどんめんどくさいことになる経験をしたので、もう戻りたくありません。汗

 

 

カミングアウトされた人へ

わたしは新しく人に出会う度に「この人は理解してくれるタイプの人かな?」っと考えながら「カミングアウト」するタイミングを伺っています。

これまで何回もカミングアウトしていて、勝手に伝える使命を感じているわたしでも、否定されるリスクを考えると物怖じしてしまうこともあります。

 

LGBTに対してだけでなく、他人に対して否定的な言葉をよく使っているタイプの人に対しては、「否定されそうだな、そんなに近い人でもないしカミングアウトはしないでおこう」と考えます。

 

それはLGBT当事者でなくても、あなたが人に相談しにくいことで悩んでいたとして、理解してくれなさそうな人には話さないのと同じことです。

 

なので、カミングアウトされた人は「信頼されている」人です。

もしカミングアウトされて戸惑ってるなら、信頼されていることに誇りを持って、あたたかく当事者の方の話をまずは聞いてあげてください。

 

それと、聞いた瞬間って良い人ほど「理解していることを示してあげたい」と思ってくれて「質問する」ことを控えてしまうようです。

わかったフリではなく、気になることは質問してもっと当事者の相手に「人として興味がある」ことを示してみてください。

 

 

 

これって日本人的なのかもしれないですけど、あんまり人に「質問する」ってことをしないですよね?プライベートには入り込んではいけないと思ってるというか・・・

わたしの地元大阪は結構ガツガツ突っ込んでいくタイプで、わたしはそこが好きです。笑

 

カミングアウトは「言いにくい話」を自らさらけ出しているわけですから、

少し掘り下げて聞いてあげてもカミングアウトした人も悪い気はしないと思いますよ!

 

 

Hope this helps you and your loved ones!