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なぜ日本にはオープンリーレズビアンの著名人がほぼゼロなのか?についての考察

日本ではオープンリーLGBTな人が少ない、というのが大前提としてありますが、オープンリー“レズビアン”な有名人が本当にいないですよね。

 

LGBTアクティビストとして有名という人は何人かいますが、もともと著名人で「レズビアンです」と公言される方が圧倒的に少ない。

今年カミングアウトされた、勝間和代さんぐらいしか思いつかない。

 

男性のゲイの方、MTFのトランスジェンダーの方は結構たくさんいらっしゃるように思うんですが、レズビアンとFTMの方がこんなに少ないのはどうしてなんでしょうか?

 

レズビアンの一味として、真面目に考察してみようと思います。

 

 

欧米のオープンリーレズビアンの世界

例えばアメリカだと、先日記事にした The Ellen ShowのEllen DeGeneresを始め、ハリウッド女優さんでもたくさんの方がゲイであることをオープンにしています。

 

ちなみに、そのEllenについてご紹介した記事がこちらです。

unicornmess.hatenablog.com

 

Ellenも元々はコメディアンでその後レズビアンであることをカミングアウトしました。

 

有名な女優さんとかだと、アンジェリーナ・ジョリーがバイセクシャルであることを公言したりということもありました。

 

最近の女優さんだと、TwilightシリーズのKristen Stewartもオープンリーレズビアンですし、JunoやInceptionに出演していたEllen Pageもそうですね。

 

ヨーロッパだと、モデルさんとかも多いですよね。

今一番ホットなところで言うと、イギリス人モデルのCara Delevingneが次々とモデル仲間や女優さんたちと浮名を流してます。

 

ひと昔前で言う、ドラマThe L Wordの世界を地で行っているような人ですね。

 

 

その他、Youtuberでもめちゃくちゃ人気な人とかもいるんですよ。

わたしの個人的なおすすめだと、イギリスのレズビアンカップル、Rose&Rosieとか。

 

カップルYoutuberは、レズビアンに限らずですが、如何せんみんな若いので別れちゃったりすることがよくありますよね。

 

でも、Rose&Rosieのおふたりは結婚もされて今でも仲良く続けていて、LGBT系Youtuberの中ではかなりの人気を誇っています。

ふたりのビジュアルが良すぎることも人気の秘訣ですので、気になる方はぜひYoutubeで"Rose&Rosie"検索してみてください。

 

そんな感じで、あまり深く考えなくても簡単にたくさんの有名人の名前を挙げることができます。

 

 

 

日本は同性結婚できないからオープンになれない?

13人に1人はLGBTだと言われている時代です。

 

レズビアンの芸能人が出てきてもいいのに、これだけ日本に少ないと言うことは、いないのではなくて、いるけどオープンに言えない人がたくさんいると言うことですよね。

 

一つの原因としては、「法律的に結婚ができない」=「社会が許していない」と言う雰囲気があったり、少なくとも当事者がそう感じているということがあります。

 

わたし自身、アメリカでは結婚していて、ちゃんとMarriage Certificate(結婚証明)もあるので(そもそも否定されることもないですが)万が一トラブルがあった場合には見せられる政府公認の根拠がある、という自信があります。

 

しかし日本に帰ってくると、公的書類上では「未婚」と書かなければいけない上、奥さんとわたしは戸籍上「他人」になってしまっています。

 

そういう意味で、トラブルがあっても「日本では法律で結婚許されてないから、強くは言えないか」と、消極的に考えてしまいます。

 

「法律的に結婚ができない」=「社会が許していない」とみんなが思っているんじゃないか?と考えてしまっている以上、堂々と誰にでもオープンにはなれないですよね。

 

ましてや、日本の右にならえ社会で「世間が思い描く通りのイメージ」で売っている女優さんなんかは、「社会的に許されてないことをしている人」のような印象がついてしまっては仕事になりませんから、カミングアウトしたくてもできない環境ということは、容易に想像がつきます。

 

 

文章が上手じゃなくて伝わってるか心配なので一応補足しますが、わたしは決してLGBT当事者であることが「社会的に許されてないこと」だと思っていません。

むしろそんな風に考える必要がないことを、自分自身にも、あなたにも、世の中のたくさんの人にも伝えたいのです。

 

今の欧米諸国のように、同性結婚が認められる日が日本にも必ず来ますが、それがいつになるか、今はまだわかりません。

 

でも、法律が変われば人の意識も猛スピードで変わるということが、欧米諸国の経験からも見えているので、1日も早い実現に向けて自分ができることを続けるのみですね。

 

 

説明しても伝わらないから不要な人には公言しない

わたしたちフウフも、アメリカで生活していてフウフであることを隠すことは全くありませんが、日本に帰ってくると近所の人や遠い親戚には「友達だ」と言うことになってる場合が多々あります。

 

 

あなたの周りを見渡して、あなたの恋人、または奥さんや旦那さんの存在を知っている人は何人いますか?

 

家族や友達だけでなく、友達の友達、会社の同僚や上司、仕事先のクライアント、ご近所さんに大家さん、いつも行くお店の人たちや、かかりつけの病院の先生など。

 

人間の交流関係の幅は、挙げればきりがないほど多岐に渡ります。

 

 

わたし自身これまで相当な人数の日本人に「カミングアウト」をしてきているわけですが、「伝わらない人」または「伝わるのに時間がかかる人」が少なくありません。

 

初めてのカミングアウトの時は、1回言えば「やっと言えた!やりきった!」と思うのですが、これが間違いだとすぐに気付きます。

 

言っただけでは「カミングアウト」は終わらないのです。

 

例えば、レズビアンだと告げた次の日に「じゃあ男性は誰だったらギリ付き合える?」とか聞いて来る人がいるわけです。

 

「だーかーらーーーー(ため息)」と言いたい気持ちを抑えて、

 

本当に理解してほしいことは、何度も何度も「言い続けて伝える」必要があるのです。

 

となると、大切な家族や友人には喜んでその労力を搾り出すことができますが、関係の薄い(浅い)人に対して同じことをやってられない、ということになります。

 

しかもカミングアウトの度に「自分を完全否定されるリスク」ももれなく付いてくるのです。

 

そんなリスク背負ってどーでもいい人の理解を得る必要ないのです。

 

 

そう考えると、著名人の方々も、自分の大切な人にさえ伝わっていれば、不要なリスクを負って会ったこともない一般視聴者に公言する必要はないって思ってるのかな?と想像もできます。

 

レズビアンの立場で言うと、せっかく著名人で影響力あるなら、それを活用して社会に訴えかけてください、と言いたいけど、その人たちにも人生がありますからね。

 

そんな言うならお前がやれやって感じですよね。

はい、やります。

 

 

国民が政治に無関心なのも残念な影響を与えている

その他の問題としては、日本国民は政治に無関心な人が多いということですよね。

しかも若い世代だけじゃない。

 

欧米諸国では若い人も含めて、自国の政治について自分の意見を持ってることが多いです。

ということは、政治がどちらかの方向へ偏ったら反発する人たちが出てくるということ。

 

これはLGBTアクティビティにも通じていて、それこそ同性結婚の合法化を訴える運動や、人権の平等を訴えるマーチが起こるのは、国民ひとりひとりに確固たる自分の意見があり、自分の意志を伝えることが国の将来に関わる、と信じているからこそです。

 

それも、日本人の右にならえ、出る杭は打たれる文化の中では表現しにくいというのはわかるんですが、そこを打破して意見を言える方法を身につけないと解決策は見つからなさそうですよね。

 

その風潮から変えていくには、なかなか時間がかかりそうですが。

 

 

 

最終的には「無知への恐怖」なのでは

あなたの周りにLGBT当事者だと公言してる人は何人いますか?と言うか、いますか?

 

いないって人が圧倒的に多いはずです。

 

わたしも日本でカミングアウトするたびに「レズビアンに初めて会った」と数え切れないほどの人に言われました。

 

男性のゲイや、MTFの人はTVでよく見たり、ニューハーフバーで出会えたりするので、結構みんな現実的なんですが、

「レズビアン」とか「おなべ」とかみんな言葉は知ってても、実在すると思ってないんですよね。

 

そもそも存在を知られてない、という問題です。

 

今年7月にあった杉田議員の問題発言も「無知による思い込み」が根本的な原因だったことが思い出されます。

 

それについて書いた記事がありますので、ご興味があればどうぞ。

unicornmess.hatenablog.com

 

 

それと、なんか女性同士となると生々しい感じになっちゃうんですかね?

 

「レズビアン」ってググるとポルノ系のページが多数出てくるのもなんか印象を悪くしてる一因な気がしてなりません。

さすがポルノ王国 JAPAN。笑

 

あと多分FTMの方は、言われないと元女性だとわからない場合が多いので、自分から公言してる人じゃないと見分けがつかないということもありますね。

 

キットチャンネルの奏太くんと英翔くんとかも、完全にわからないですよね。

 

 

やっぱりまずは存在を知ってもらわないことには、話が進まないので、

 

わたし個人としては、こうしてブログ書いたり、今後人前でお話などできる機会があればそういうものでもいいし、

いろんな方法で「知ってもらう」ことが必要だと思ってます。

 

 

なので、ここまで考察しておいてなんですが、

 

やっぱり著名人のどなたか、これ読んでいらっしゃいましたら、

 

勝間和代さんに続いてオープンリーレズビアンになってください。

そしてご経験や考えを発信してください。

 

 

わたしは何もない平民ですが、たぶん数少ない「結婚してる日本人レズビアン」という恵まれた立場をフル活用して、経験談やお役に立てるレズビアン情報を発信することを続けて行きます。

 

何だかまとまりのない文章になりましたが、今日はこの辺で。

 

Thank you for reading all the way through!